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例えば、こんな...
第4章 先生と男子高生 #2
うちの両親も浮気しまくってるからどうかと思うけど、一応最低限の世話はしてくれてたからな……

俺と兄しかいないせいか、男狂いのお袋でも千尋の事は実の親以上に可愛がり、ほぼうちで育ったようなもんだ
っても世話をしてたのは俺だけど……

「じゃあ俺んちで待ってれば?お袋そろそろ戻って来るだろ」
「やだ!おばさん帰ってくるまで一緒に待って」
「……俺約束あ」
「そろそろ帰って来るんでしょ?」
言葉の途中で今にも泣きそうな目で見上げられた。
傷付けた自覚がある分邪険に出来ない。
千尋は一人が苦手だ。
こいつは何故か世話を焼きたがる兄貴じゃなくて歳の近い俺の傍にいたがった。
物心ついた時には面倒みてたせいか、妹みたいな存在で……泣かれると、弱い

マジかよ?
……最悪だ

「……服来てくる」
「うん!」
嬉しそうに頷いた千尋を残し、タオルでガシガシと頭を拭きながら二階へ向かった。
シャツとフードの付いたトレーナーを着て、またリビングへ下に降りる。
千尋はどうやら持参していたらしいケーキを箱から出していた。小ぶりだが、イチゴの乗ったホールケーキ……

あんなに誰が喰う訳?
俺が甘いの喰わねぇの知ってるよな?
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