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例えば、こんな...
第4章 先生と男子高生 #2
わざわざグラスとコーヒーカップとを合わせ、ジュースを飲む千尋は可愛い。身びいきな分も引いたとしても、だ。
「お前彼氏作んねぇの?」
「たっくん彼氏になってよ」

上目遣いで見るな

「ガキは無理」
「ガキじゃないもん」
そう言ってケーキを頬張り、唇を尖らせる。

口の端にクリーム付けて、何言ってんの?

手を伸ばし、親指でクリームをグイと拭った。それをそのまま少し開いた千尋の口に擦り込んで
「まだまだガキだろ」
指を舐めようとして、千尋が真っ赤になるのに気が付いた。

やべ、つい昔の感覚で同じ事した

澄ました顔で親指を舐め
「何想像してんの?ませガキ」
揶揄すると
「ガキじゃないもん!」
思った通り千尋が噛み付いてきた。
「ギャンギャンうるせぇガキだな。ほらさっさと喰え」
ガッツリ千尋の右手を握り、ケーキを掬わせて口元に押しあてた。
「たったっくん!」
嫌がって口を開けないもんだから、顔中クリームだらけになって二人して大笑い。
ティッシュとお絞りを取りに席を立つ。振り返って、口の周りのクリームを必死に舐め取ろうとしてる千尋にもう一笑いさせられた。
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