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例えば、こんな...
第4章 先生と男子高生 #2
「流石俺の息子」
助けるどころか嬉しそうな親父に
「私、のよ?」
訳の分かんねえ主張をするお袋。
「……まさか?」
親父が眉を寄せてお袋に詰め寄った。

何がまさかだよ
こんだけ似ててんな訳ねぇし
しかも、互いにあちこち愛人作ってるくせに、そんな話題今さらだろ

「あ、カフェオレ。拓が淹れたの?」
親父を全く無視してお袋がテーブルに近付いてきた。
無言で睨み付けるとようやく俺にしがみ付いている二人を引き剥がしにかかる。
「私にも作って。ミルク多めでお願い」
「私はブラックで頼む」
「私もカフェオレー」

…………
俺はカフェの店員か

ここで拒んでも拘束時間が長くなるだけなのは目に見えている。

俺は早く真純ちゃんの所へ行きたいんだよ!

せめても反抗に全く返事を返さずキッチンへ戻った。
後ろから千尋が付いてくる。
「たっくん……」
「何」
「あの……さっき、ごめんね」
振り返ると気まずそうに俯いていた。その額を軽くこづく。
「謝んな。応えてやれないけど、千尋の事は大事に思ってるから……それで勘弁して」
「……うん、ありがと」
千尋が顔を上げて少し笑う。
そこへ皐月が無遠慮に入ってきた。
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