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例えば、こんな...
第4章 先生と男子高生 #2
『はい』
「斎藤です」
『ん、開けるね』
カツッと音がして、オートロックのガラス戸が開く。
実はこの瞬間が結構嬉しかったりする。
真純ちゃんに家に来ても良いんだって言ってもらえてる気がするから。とか、恥ずかしくて本人には絶対言わないけど……

最上階にあるエレベーターを待ちきれなくて階段を駆け上がった。三階なんて、すぐそこだ。
一番東の端まで行って、改めて家のインターホンを押す。

やっと、来れた!

真純ちゃんはここでインターホンに応じる事はない。
今日もいつも通り、鍵を外す音がして、ゆっくりドアが開いた。
「早かったね」
上目遣いに俺を見て、ニコリと笑って招き入れてくれる。
オフホワイトのニットのワンピースに濃い茶のスキニーパンツ。

やべー超可愛い……

「お邪魔します」

でも、早いか?
全然早くないから!
俺は昼飯も一緒に喰いたかったの!

いつも思う。
俺の想いの方が大きくて、真純ちゃんを度々困らせてる。

靴を脱いでスリッパを借りた。これは俺が行くようになって用意してくれた、真純ちゃんのと色違い。お客さん用のは別にある。
こんな小さい事でも俺にはすごく嬉しいんだって、その時伝えたけど、分かってくれてんのかな……
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