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例えば、こんな...
第1章 先生と男子高生
申し訳なさそうな顔で見上げてきた。
「ありがとう」
「いえ……」
真純ちゃんからカーテンを受け取ってはみたものの、ガッツリ引っ掛かっててビクともしない。
「無理ねぇ。じゃあ斎藤くんがこっち座って」
そう言って真純ちゃんがマグカップの位置を変えた。
「ありがとうございます」
二人して座って、今度は真純ちゃんが顔をしかめる。
「ま、眩しいね」
瞬きをしながら笑う顔は可愛いけれど
「河合先生もこっちに座るのは駄目ですか?」
俺の横を示すと真純ちゃんが首を振る。
「だ、大丈夫」

いや、スッゴい直射されてるでしょ?目、傷めるよ?

「こっち来て下さい。気になっちゃいます」
重ねて言うと
「そ、そう?」
また首を傾げて、マグカップをこちらに滑らせた。テーブルの脇を回って、遠慮がちに腰掛ける。

ここ真純ちゃんのテリトリーでしょ?
何緊張してるの?

何処か固い笑みで、俺を見上げる真純ちゃん。
「あ、斎藤くんも飲んで?」
「いただきます」
「はい、どうぞ」
軽く頭を下げるとニコッと笑みを深くして、真純ちゃんがマグカップを手に取った。
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