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例えば、こんな...
第4章 先生と男子高生 #2
ドクンと心臓が大きく跳ねる。

誘ってんの?
真純ちゃんに限って、それはない。分かってても、煽られる。
だから、ダメなんだって……

熱を増す猛りを落ち着かせる術なんか知らない。ただひたすらに

鎮まれ鎮まれ鎮まれ鎮まれ……

頭の中で唱え続けて耐えるだけ。

今日はダメなんだっつーの!

「ゴメン、ね。そういうのは、まだちょっと……」
真純ちゃんが熱っぽい目を隠すように、目蓋を伏せた。

「……スミマセン」

ああ、もう!
今日このままどうこうするつもりはなかったけど、先に牽制されるとか、ダッセー。カッコ悪っ。
失態もイイところ。

でも……今の、目
目尻を赤く染め上げて、小さく揺れて、熱っぽく潤んでた。
本当に……本気で『まだ』って思ってる?
真純ちゃんも、火照ってるって感じたのは、俺の願望?

ローテーブルの方へ向きをかえ、マグカップに視線を移した横顔から推測するのは難しい。

……まぁ、また仕掛けてみたら分かるか
今はせっかく落ち着いてきたところだから、もう少し後で、ね?

俺の目線先で真純ちゃんがマグカップを口に寄せる。柔らかい下唇がクニッと潰れて……

あーあ、俺変態だ
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