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例えば、こんな...
第4章 先生と男子高生 #2
「真純ちゃん、力抜いて下さい」
ふるふると首を横に振る。その揺れに目一杯たまっていた涙が左右に零れた。右人差し指の甲で涙をそっと拭って唇に含む。

しょっぱいはずの体液を甘く感じるとか、どんだけ真純ちゃんに餓えてんの?

丸くて小さい頭を囲うように両腕を付いた。直接舐め取ろうと顔を寄せ、固く目を閉ざされる。
溢れる涙。
舌を這わせて掬い取る。目尻に残る雫を口に含み、一旦顔を起こして改めて唇に吸い付いた。
「っ……ふぅ、ん……」
鼻に掛かった声の甘さに口角が上がる。

ねぇ、もっと、感じてよ
もっと俺を欲しがって

角度を変えて、何度も吐息を重ね合わせた。
真純ちゃんの腕から力が抜けていく。
目を開けると、真純ちゃんの伏せられた目蓋の縁で睫毛か小刻みに揺れていた。涙の滲んだ赤い目尻。
絡む舌を吸い上げると形の良い眉がキュッと寄る。
「ん、んっ」
段々と艶を増していく真純ちゃんの声にどうしようもなく煽られて、何かもう本気で限界。痛くなってきた。
頭を起こしてそっと髪を梳く。
ゆっくり目蓋を開いた真純ちゃんにまっすぐ見上げられた。
「た、拓真君」
その目にじわり浮かぶ涙。
「……はい」
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