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暁闇
第8章  好意と好きと


――季節は、夏。
7月も下旬に入る頃。


仕事にも少しずつ慣れてきて、あおいさんに愚痴を聞いてもらうことも減った。
俺は気づかなかったが、あおいさんにそう指摘され、ああ……そうか、こうやってだんだん、いつのまにかその環境が普通になっていくものなんだな、と感じたりした。

一度、坂本と会った。
出張で葉月先輩が留守になるあいだ、桜井の家に泊まりがけで遊びに行くのだと言っていて。
その前に、少し会うことになったのだ。
坂本はいつも通りのあの感じで。
今は職場で出会った人と付き合っているらしい。
今度は長続きするといいな、と言った俺の頭を小突いて。そっちこそまずは彼女を作れと反対にやりこめられてしまった。

そして俺たち……そう、あおいさんと丈との、その関係も相変わらずで。


――と。
また、丈からメッセージが入る。


【感謝です!
マジで楽しみにしてます!】


その文面に、思わず頬が緩んだ。


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