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暁闇
第8章 好意と好きと
「なんか、この関係ほんとなくしたくないんすよ。
付き合いたいけど、告ってだめだったら、絶対部活中……気まずくなりそーだし。今までみたいに話したりもできなくなんのかなって思うと……こう、いまいち決めらんないっていうか」
「じゃどうすんの」
「んー……いっそ部活引退するとき告ろうかな、とか」
「それいつだよ」
「来年の夏前?」
「一年も先じゃん」
「……そうっすけど」
うなだれた丈に、俺は溜め息をついた。
ビールをぐいっとあおる。
「……呆れてます?」
俺の態度が気になったのか、ちら……と上目遣いで見てきて、そう呟いた。
「呆れてはないよ。ないけどさ」
告白するのがこわいとか、そういうのも分かる。
分かるけど――――。