この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
暁闇
第8章  好意と好きと


「……オレね」


ごそごそと、動く気配がして。
さっきよりも丈の声がよく聞こえるようになった。
こっちを向いたのかもしれない。


「姉ちゃんには幸せになってほしいんだ」

「……丈」

「姉ちゃんさ、なんかいっつもオレの心配ばっかしてんじゃん。でもオレは、そんな姉ちゃんの方がずっと心配で。
だって、ほんと男っ気なくてさ。仕事と家事とオレの世話ばっかの毎日。
もっと遊んだら? って言っても、そうだね、って笑うだけでさ」


はあ……と、溜め息をつく。


「姉ちゃん、顔だって悪くないし、性格も穏やかだしさ。もてると思うんだよね。
でも、告られても断ってるみたいで」

「……そうなんだ」

「だから!」


その声と共に、勢いよく起き上がった気配。


「……翔悟さんを家に連れてきたとき、とうとう彼氏が!? って期待したのに……」


はああ……と、また大きく息を吐く。


「……まあ、オレも翔悟さんと仲良くなれたし、それはそれでいいんだけどさ」


そしてそう、呟くように言って。
そのまま、あとは黙り込む。


/551ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ