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暁闇
第8章  好意と好きと


「姉ちゃん話してないのに、オレからバラすとかいいのかなと思ったけど。
翔悟さん、もう知ってんなら問題ないよね」


再び、勢いをつけて布団に身体を倒す。


「オレ、確かに小1で転校したけど、新しい学校でトラブった記憶とかないし。
親は離婚したけど、母さんは再婚したし、父さんも――――。
今はみんなそれぞれ楽しくやってんのに、姉ちゃんだけいつまでも地味に暮らしてさ。なんかもったいないんだよね」

「ご両親、それぞれ?」

「ん。母さんはオレが中1のとき? 相手は小・中の同級生とか言ってたけど」

「そうなんだ」

「なんか、知らないうちに知らないとこで知らないことが起こってる感? あの頃半端なかったけど」

「まだ子供だっただろうしな」

「ん……まあ、急に転校とか、ほんとわけわかんなかったよね。しかも父さんだけ別に住むとかさ」


はは、と苦笑しながら。


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