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暁闇
第24章  初めて口にした


立っていられず崩れ落ちた私を抱き締めてくれる翔悟くんの心臓の音。
私と同じくらい早くて。

それでも、欲望は止まらず。
ふたりで荒い息のまま、口づけを交わす。


「……っ、は……」


ぴちゃぴちゃと。
深く絡ませた舌が奏でる水音がいやらしくて。
じんじんする身体をさらに高めていって。

もう、苦しいのに。
深いその口づけがやめられなくて。

とうとう涙まで、滲んできて。


……気づいたのか、翔悟くんが私の目元を指先でなぞった。
頬を両手で包みこむようにして、それからそっと唇を離す。

 
「……あっち、行く?」


見つめられながら囁かれた。
緩慢な頷きで答えを返す私の身体を抱き上げた彼は、ベッドへ向かって歩き始める。
落ちないように彼の首に両手を回し、しがみついた。


「軽いよ、あおい」


笑いを含んだその言い方。

そんなわけないのに。
そう思いながらも、彼のたくましさに胸がきゅんとした。


ベッドに乗せられ。
バスローブを奪われて、膝立ちにされた。
翔悟くんも脱いで、ふたりでそうやって向かい合う。

さっき、お尻に当たった感触で分かってはいたけど、彼のものはもう大きくなっていて。
先が下腹部にくっつくぐらいに勃ち上がっていて。
思わず、目が離せなくなっていたら。


「……見すぎ」


翔悟くんは苦笑いしてそう言うと、右手で私の目を隠した。


「……ごめんなさい……」


恥ずかしくなり、俯く。

そんな私の身体をぎゅっと抱き締めてくれた彼。
私も、彼の背中に両腕を回し、抱き締め返す。




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