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銀剣士の憂鬱
第18章 一緒に

「駄目です!
呼んでくれるまで、寝かせません!」

チェチェはサラの両腕を掴んだ。

「お前はどうしていつもそんなに押しが強いんだ...」

サラは目の前にいるのがやはりチェチェなんだと改めて思った。

ただ、目の前にいるのがチェチェであろうが、美青年であろうが、とにかくサラは恥ずかしかった。
なぜか恥ずかしくて、思わず顔を逸らす。

「姉様は私のことが嫌いですか?」

「いや、嫌いじゃないけど...」

「私はずっと、...最初に会った時から姉様、いえ、サラのことが好きでした。

名前で呼んで欲しいんです。
私もサラと呼ばせて欲しい。

でも、私は人間じゃありません。
それでも、私のことを好きになってはくれませんか?
この先もサラと一緒に居たい。」

「えっと...」

サラは逃げ出してしまいたかった。
赤くなっている顔をチェチェに見られまいと必死で逸らした。
ただ、まっすぐに問いかけてくる瞳をサラは目を合わせていなくても分かっていた。

「その...
私は...お前のこと女だと思ってたし、かと思いきや魔物だったり、それで今はこんな姿で目の前にいるし...

えっと...なんていうか正直、混乱してる。」

サラは恥ずかしさでとてもチェチェの顔が見られなかったが、とにかくチェチェの気持ちに答えるように話した。

「だから、何を言えばいいのか分からない。
けど...
私は...お前がいなくなって寂しかった。

私なんかのために姿を変えてまで、会いにきてくれたことが嬉しかった...」
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