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銀剣士の憂鬱
第4章 青白い満月の輝く夜

「お前は女なのに恥じらいというのはないのか!?とりあえずこれでも巻いとけ!」

「えっ!ああ、そうですね。ありがとうございます。
あのっ!ところであなた様のことをなんとお呼びすればよろしいでしょうか?

遅れましたが、私はチェチェリアス・カイルと言います。」


(チェチェリアス?あまり聞かない名前だな。
どこの地方だろう?
それに考えてみれば月の加護の魔術なんて知らない。

でも、世界は広いからなぁ。)


サラはチェチェリアスのことを不思議に思いながらもしつこく聞かれても困るので名前を伝えた。

「サラ...」

「サラ。素敵な響きです。
美しくあなたにとても似合う名前です。
私のことはカイルとお呼び下さい!」

「では、チェチェと呼ぼう。
ところで、チェチェはどうしてこんな森の中に一人でいた?」

「えっ...チェチェ??」

チェチェは少し微妙な顔をした。

「こっちの方が可愛らしくてお前には似合ってる。どうしてここにいた?チェチェ。」

チェチェはやっぱり微妙な顔をするが、

黙って返答を待つサラの様子を見て答えた。

「サラがそう言うなら、それでいいです。」
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