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オオカミ君のホンネ
第22章 君の為なら
???side

「あー…行っちゃった………」

「もういいでしょ?いこ「黙ればクソ女」

隣の女は驚いたのか口をポカンとあけてこちらを見たまま動かない。

「俺、幸也じゃないから。あーー疲れた。関西弁ってミスると不自然になるから困る…それにこんなクソ女に好かれたなんてアイツもツいてねえな~……」

んーと背伸びするとパキポキと骨が鳴った。

「え……え、あんた…幸也じゃないの?」

「好きな奴の顔も分かんないの?ハハッ!お前なかなかの尻軽女(笑)ま、あの男は殆ど俯いてたから仕方ない……か!じゃ、俺他の女と約束あるから」

手を振ってもあの動かない女には意味ないか。
金をカウンターに置いて店を出ると、
まだあの男の後ろ姿が見える。
ったく、ホモの仲裁役になると疲れんな…


「兄さんにも困ったもんだ……」
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