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君が欲しい。あるカリスマ優等生のジレンマ。
第1章 君と会った。
「帰ってきてもすぐテストなんて大変だね。松屋君。」
「大丈夫だよ。いま山田に教えてもらってる。ありがとね。」

「今回は関係代名詞範囲だから。」 
「めんどくさい。話せるだけじゃダメだよね。うあー。(笑)」
「松屋くん困ってる。ちょーかわいい。(笑)」

俺は松屋結斗、日本では16歳。一応別の国では高校と呼ばれる場所を卒業している。
俺は海外にいた子供の頃からしているモデルの仕事と、数学や物理の国際試合に忙しく、また、合間に武道の全国大会に忙しい。

俺の、別の国でのあだ名はサムライだった。
サムライは色が白くて俺みたいに一重で笑うと糸目になり、人を切るときはオニって、やつのような逆三角の目になるからだ。
俺が武道の国際大会で戦う時の顔や数学物理のオリンピックで見せる顔、モデルの顔、皆何か信念や覚悟、クールを感じるみたいで、
武道をやっている割りに体格ががっしりしていないことや、笑った時の俺は桜の花や桃色の花が咲くような美少女みたいと言われた。多分東洋のミステリアスが混ざりそんな事を言われるようになったのだろう。
さすがにハラキリはやめてもらった。

とりあえず俺は忙しい。

「範囲わかったからテスト勉強がんばれそうだよ。詳細まで教えてくれてありがとう。」

松屋は魅力的な糸目で、細い指先で教科書をとじ、美少女のように魅力的に笑った。

「お、、おう。」 

いつもそばにいる
男子生徒も
この日は久しぶりの
松屋の笑顔で
目をあわせられなかった。
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