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可奈さん
第3章 もっとヤバイ展開
ユミはまだ学生だ。
夏休みとはいえ明日も朝からバイトのはずだし、娘が夜遅く出歩く事を心配する親の目を盗むのは難しいだろう。
ナナさんとの事に罪悪感を感じていた俺は、今日はユミに会うのを避けたかった。
いつも通りに会うだけだけだと思っても、ユミはきっとしつこく訊いてくる。自分が納得するまで、疑いの眼差しで俺を見る。
いつもそうだ。
「アタシの事好き?」
「うん」
「嘘」
「嘘じゃないよ」
「ホントに?」
「本当」
「本当にほんと?
信じていいの?」
「うん」
「あやしぃ~」
じゃあどう言えばいいんだよ。
頬に当たる風が湿気を含んで重い。月は雲に潜ってしまい放つ光を鈍らせている。
明日は雨になるんだろう。
信号が青に変わった。俺は煩わしさを吹き飛ばしたくて、しょぼいバイクで交差点を掛け抜けた。
夏休みとはいえ明日も朝からバイトのはずだし、娘が夜遅く出歩く事を心配する親の目を盗むのは難しいだろう。
ナナさんとの事に罪悪感を感じていた俺は、今日はユミに会うのを避けたかった。
いつも通りに会うだけだけだと思っても、ユミはきっとしつこく訊いてくる。自分が納得するまで、疑いの眼差しで俺を見る。
いつもそうだ。
「アタシの事好き?」
「うん」
「嘘」
「嘘じゃないよ」
「ホントに?」
「本当」
「本当にほんと?
信じていいの?」
「うん」
「あやしぃ~」
じゃあどう言えばいいんだよ。
頬に当たる風が湿気を含んで重い。月は雲に潜ってしまい放つ光を鈍らせている。
明日は雨になるんだろう。
信号が青に変わった。俺は煩わしさを吹き飛ばしたくて、しょぼいバイクで交差点を掛け抜けた。