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可奈さん
第3章 もっとヤバイ展開
「わたしのメアド覚えてる?」


椅子に座り直して冷静に俺をみる。


「い、いや…」

「電話番号は?」

「………」

「わたしは両方覚えてる」


そうなんだ…
すげぇ記憶力


「ほかの人のやつは覚えてない、タクのだけ…」

「そ、そう」

「携帯なくしてもタクには連絡できるように」


血走っていた眼は、今まで1度も見たことがない大人びた色に変わっていた。


「たいして好きじゃなかったよね、わたしの事」

「…ユミ」

「いつもわたしの方から好きかどうか訊いてた」

「そんなこと…」

「じゃあ好きって言ってみてよ」

「……」

「ほらね…。
連絡するのだって、いつもわたしの方からだった」

「そうだっけ?」

「そうよ!」


そうかもしれない。
いや、そうだ。
付き合った女の子みんなにそうだった。

それがなんか悪いのか?


「タクって、人を好きになった事あんの?」




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