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可奈さん
第3章 もっとヤバイ展開
「……」
「わたし、1度それを訊いてみたくて昨日タクに連絡したんだけどさ、葉月が報告に来てくれたお陰でどうでもよくなっちゃったよ…」
ユミの眼に涙がたまっていく。
「葉月にさ、うまくいくといいねー、って言ってあげてさ、…話ぜんぶ聞いてあげてさ…、あの子ホント、嬉しそうに話してくれるんだ…」
「ユミ…」
「タクのばかっ!
わたし、心から喜んであげたかったよ!」
「ごめん」
俺はやっと謝った。
それからユミは、木田には事の顛末を黙っておくようにと俺に釘を刺した。
葉月のせいじゃない、葉月のお陰で踏ん切りがついた。
いずれ事情が明らかになったとしても、その時自分は笑っていたいと。
ユミは一発殴らせろと俺に言い、唇を噛み、哀しい顔で平手打ちを喰らわせた。そして「バイバイ」と言ってドアを閉じた。
「人を好きになった事あんの?」
ユミの言葉が頭の中で歪みながら回転し続けた。
「わたし、1度それを訊いてみたくて昨日タクに連絡したんだけどさ、葉月が報告に来てくれたお陰でどうでもよくなっちゃったよ…」
ユミの眼に涙がたまっていく。
「葉月にさ、うまくいくといいねー、って言ってあげてさ、…話ぜんぶ聞いてあげてさ…、あの子ホント、嬉しそうに話してくれるんだ…」
「ユミ…」
「タクのばかっ!
わたし、心から喜んであげたかったよ!」
「ごめん」
俺はやっと謝った。
それからユミは、木田には事の顛末を黙っておくようにと俺に釘を刺した。
葉月のせいじゃない、葉月のお陰で踏ん切りがついた。
いずれ事情が明らかになったとしても、その時自分は笑っていたいと。
ユミは一発殴らせろと俺に言い、唇を噛み、哀しい顔で平手打ちを喰らわせた。そして「バイバイ」と言ってドアを閉じた。
「人を好きになった事あんの?」
ユミの言葉が頭の中で歪みながら回転し続けた。