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可奈さん
第4章 傘
花飾りのついたそれを拾い、鍵の掛かっていないドアを開けた可奈さんは「ちょっとここで待ってて」と言って俺を玄関に立たせ中に入っていった。
何も見なかったふりをしなければならない。
それなら自然に、当然の質問をしてもいいのではないか。
そうだ、その方が何も見ていないという証拠になる。
それに、事と次第によっては気の効いた言葉の1つぐらい掛けてあげられるかも。
優しく慰めるとか。
いや、待てよ。
慰める必要があるのか、いい事じゃないか、あんなヤツとは別れてよかったんだ。
超ラッキー
よかったね可奈さん
あんなヤツいらねえよ
母さんもそうするべきだった。浮気した親父となんか、とっとと別れりゃよかったんだ。
よく何事もなかったかのように普通に生きてられるよな…
あれ?
立場が違うか…
「はい、これ使って」
「あ、ありがとうございます」
何も見なかったふりをしなければならない。
それなら自然に、当然の質問をしてもいいのではないか。
そうだ、その方が何も見ていないという証拠になる。
それに、事と次第によっては気の効いた言葉の1つぐらい掛けてあげられるかも。
優しく慰めるとか。
いや、待てよ。
慰める必要があるのか、いい事じゃないか、あんなヤツとは別れてよかったんだ。
超ラッキー
よかったね可奈さん
あんなヤツいらねえよ
母さんもそうするべきだった。浮気した親父となんか、とっとと別れりゃよかったんだ。
よく何事もなかったかのように普通に生きてられるよな…
あれ?
立場が違うか…
「はい、これ使って」
「あ、ありがとうございます」