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可奈さん
第4章 傘
来ないとわかっている男の車を待ち続けた可奈さん。
それほど好きだった人を亡くすという痛手を追った上に、金でカタをつけられるなんて。
あれは男の社会的地位を守る為の口止め料なのか?


「結婚してる人だったんですか?」

「…そう。
今日ね、夢から覚めた」

「今日?」

「そう」

「夢?」

「夢…、長い夢…」


可奈さんはメイクがすっかり落ちたあどけない顔をタオルで被った。
肩が震え、両手は顔のタオルを強く抑える。
声を少しも洩らさずに彼女は泣いた。

俺は再び襲ってきた衝動に突き動かされ、それでも慎重に右手を伸ばしてその肩に触れようとした。


──君にはまだ早い


アイツの声がする


──今、彼女には私しか見えてないんでね


死んでるくせに俺を止めるな…


「あの、俺、帰ります。…このタオル借りていきます。来週ちゃんと返しに来ますから…お邪魔しました」



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