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甘いだけの嘘ならいらない
第10章 泣き虫な君には甘いだけの嘘を
「奏多くん、彼女とうまくいってるのかな。高校の時、よく相談されてたから」
「…ああ、幼なじみの子だっけ?」
また奏多の話に戻されて、理紗の口から他の男の話を聞くのはやっぱり気分がよくないと苛立ちを覚える。
俺にはあまり話してくれたことなかったけどな、そういう話。
思い返せば、奏多に理紗のことを相談したことはあるけど、奏多からはあんまり恋愛関係の話をされたことってなかったかもしれない。
「先生になった奏多くんの話も聞いてみたいし、やっぱり、行っちゃだめかな……?」