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甘いだけの嘘ならいらない
第2章 カクテルに浸かる透明な嘘


相変わらずハイペースで飲み続けていた御堂くんは、その後、鳴海くんの忠告通りに、気分が悪くなってお手洗いに行ったきり戻っていない。


仕方なく、様子を見に行ってくるとため息混じりに腰をあげた鳴海くんは、見た目よりもずっと面倒見がよくて優しいみたい。


微笑ましく思っていると、スマホのバイブが鳴って、見ると英士くんからの着信。


『理紗?』

「うん。どうしたの、英士くん。何かあった?」

『ううん。寂しくなって、かけちゃっただけ』

「そっか、ごめんね。ごはんは食べた?まだちょっと、帰れなさそうなんだけど」

『だよね…ごはんは、レトルトのカレーにした。なんか…一人だと、作るの嫌で』

「そう、だよね…さみしくさせてごめんね?」

『ん。理紗、俺、寝ないで待ってるから。だから、朝も言ったけど…何時になってもいいから、帰り連絡して。迎えに行くから』

「ありがとう。また、連絡するね。それじゃ、後でね」


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