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甘いだけの嘘ならいらない
第5章 優しさだけのアイロニー


『理紗、泣いてるの?どうして……』

「えいし、くん…ごめん、ね」

『……理紗、本当に、何があったの?いま、どこにいるの。すぐに行くから、答えて』

「……会社の、最寄り駅…ホームから、かけてる…電車、乗るから……そっちの駅に着いたら、電話、するね」

『…わかった。必ずだよ、理紗。その駅からなら20分かからないはずだから、それ以上経ってもかかってこなかったら、俺がかけるよ。いいね?』

「……うん」

『気をつけて帰っておいで。大丈夫だから』


ねえ、英士くん。
あたしはあなたを裏切ったんだよ。

優しくなんてしないで。
心配なんてしないで。
そんなふうに、愛しそうに囁かないで。


いっそ突き放して、心のおくまで、ぼろぼろに傷つけてくれたっていいの。


胸の内をすべて吐露してしまいたくなって、あたしは通話の切れたスマホをぎゅっと握りしめた。


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