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誘淫接続
第3章 第十三の接続
 再び、貞操帯の淫具が激しく動き出す。
 肉芽から、蜜壺から、尻穴から、甘く激しい電流が駆け上り一気に脳を揺さぶる。
 麻琴の下腹の芯が――
 弾けた。

 麻琴の目はうつろになり、全身が何度も激しく跳ねた。
 そして貞操帯の真ん中に開けられている穴から、一筋の生暖かい水が放物線を描きながら噴き出した。
 その水は地面の落ち葉を叩き、パシャパシャパシャ……と連続して音を立てる。

 「ぁ……ぁ……」
 ――す……
 ――すご、いぃぃぃ……

 トイレ以外で嗅ぐことなどない排泄物の匂いは、一瞬で草木の薫りを染め直すほどに濃い。
 腰が勝手にひくつき、卑猥なリズムを刻む。
 やがて絶頂のピークは過ぎたが、放尿は止まらなかった。
 ――あぁ……あぁ……

 その時、麻琴は遠くに一つの光を目にした。
 懐中電灯か?
 前に出くわした警官だろうか?
 小さく一定間隔で金属音のようなものが聞こえる。
 移動が速い。
 自転車だ。
 公園沿いの道を、こちらに向かって走ってくる。

 麻琴は慌てて必死に下腹を締め、放尿を止めた。
 落ち葉を弾く音が止まる。
 貞操帯の責め具も、いつの間にか動きは止まっていた。
 それでも、昇天したばかりで腰が勝手にひくつき、足にその動きが伝わって落ち葉がかすかな音を立てる。

 麻琴は口を押さえ、体が動いて音を立てたりしないように壁に背中を力いっぱい押し付けた。
 放たれた小便は少しずつ落ち葉の上を広がり続け、小さくカサ……カサ……と音を立て続けている。
 落ち葉の層をくぐり抜け、その下の地面に染み込んでいく音さえ聞こえそうだ。
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