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short story
第10章 遥斗の長い長い一日 /haruto
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「おはようございます」
ニコニコ愛想のいい先生が部屋の入り口に居て、そこで受付をするらしい。
「いちかちゃんおはよう、今日はパパと来たの?」
先生の前にはテーブルがあって、ヒヨコの形の名札が並んでいる。
その中からいちかの名札を選んで先生が渡してくれた。
「この名札は危ないので背中につけてあげてくださいね」
「あ、はい」
言われた通り背中に名札を付けると次は出席ノートにシールを貼るらしい。
色んな柄のシールがあって、その中からいちかはウサギのシールを選んだ。
「へぇ・・・女の子だな」
サッカーボールのシールを見ながら感心してしまう。
誰が教えたわけでもないのにいちかは女の子らしいものが大好きだ。
色ならピンク、ウサギやイチゴ、最近はキラキラ輝くものにも興味があるようだ。
それから保育室に入るとまずそこに居た先生と目が合って・・・
お互い絶句、そして気まずい。
「おはよういちかちゃん」
「先生」は大袈裟なくらいの笑顔でいちかに話掛けた。
そしてパッと俺を見て・・・
「おはようございます」
「お・・・はようございます」
「いちかちゃん今日はパパと来たの?いいねー」
ニッコニコな先生は間違いない、俺の元カノ茉美だった。
高校時代はもっと馬鹿っぽかったけど彼女も一応大人になったようで、ひとまずまともに喋ってる。
ただ茉美とは別れ方が余り宜しくなくて・・・
最後のシーンを思い出したら今すぐ帰りたくなった。
「今日ママは?」
「・・・用があって・・・な?」
すると満面の笑で茉美はこう言った。
「そうなんだ、パパが浮気して出てっちゃったのかと思っちゃった!」
「・・・・・・・・・」
朝早く来た俺たちは一番乗りで、保育室には俺たちと茉美しか居ない。
茉美が俺を恨んでるのも分かる、分かるけど・・・
大人になろうぜ、茉美・・・
物語のヒーローが全員が全員大人だと思ったら大間違いだ。
少なくとも俺の器は猫の額くらいしかない。
開き直る事で自分をどうにか保ち、そそくさと保育室の隅へ。
するとだんだんお母さんと子供たちが集まって来る。
ニコニコ愛想のいい先生が部屋の入り口に居て、そこで受付をするらしい。
「いちかちゃんおはよう、今日はパパと来たの?」
先生の前にはテーブルがあって、ヒヨコの形の名札が並んでいる。
その中からいちかの名札を選んで先生が渡してくれた。
「この名札は危ないので背中につけてあげてくださいね」
「あ、はい」
言われた通り背中に名札を付けると次は出席ノートにシールを貼るらしい。
色んな柄のシールがあって、その中からいちかはウサギのシールを選んだ。
「へぇ・・・女の子だな」
サッカーボールのシールを見ながら感心してしまう。
誰が教えたわけでもないのにいちかは女の子らしいものが大好きだ。
色ならピンク、ウサギやイチゴ、最近はキラキラ輝くものにも興味があるようだ。
それから保育室に入るとまずそこに居た先生と目が合って・・・
お互い絶句、そして気まずい。
「おはよういちかちゃん」
「先生」は大袈裟なくらいの笑顔でいちかに話掛けた。
そしてパッと俺を見て・・・
「おはようございます」
「お・・・はようございます」
「いちかちゃん今日はパパと来たの?いいねー」
ニッコニコな先生は間違いない、俺の元カノ茉美だった。
高校時代はもっと馬鹿っぽかったけど彼女も一応大人になったようで、ひとまずまともに喋ってる。
ただ茉美とは別れ方が余り宜しくなくて・・・
最後のシーンを思い出したら今すぐ帰りたくなった。
「今日ママは?」
「・・・用があって・・・な?」
すると満面の笑で茉美はこう言った。
「そうなんだ、パパが浮気して出てっちゃったのかと思っちゃった!」
「・・・・・・・・・」
朝早く来た俺たちは一番乗りで、保育室には俺たちと茉美しか居ない。
茉美が俺を恨んでるのも分かる、分かるけど・・・
大人になろうぜ、茉美・・・
物語のヒーローが全員が全員大人だと思ったら大間違いだ。
少なくとも俺の器は猫の額くらいしかない。
開き直る事で自分をどうにか保ち、そそくさと保育室の隅へ。
するとだんだんお母さんと子供たちが集まって来る。
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