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幼馴染と発情期
第15章 王様と私
6歳の私が行く宛てなんてどこにもなくて真冬の夜、雪の中を裸足で彷徨っていた。
夜道を震えながら歩いていると、後ろからとても豪華な馬車が後ろからやってきて、私を止めた。
「子供がこんな時間に何してる?家に帰らないか!」
「…ごめ……なさ………あの…でも…ふぇッ…」
馬車を走らせている人が馬から降りてきて私を怒鳴った。
寒くて、悲しくて…うまく今の状況を説明する事が出来なかった。
困っていると馬車からおじさんが馬車から顔を出した。
「何を怒鳴っている?どうかしたのか?」
「国王様…申し訳ございません…子供が」
「ん?なんだ君、裸足じゃないか!こっちへ来なさい…寒かっただろう」
おじさんは馬車の扉を開けて、ぼろぼろの身なりの私を招き入れてくれた。
馬車の中には同じくらいの歳の男の子が一人キョトンとした顔で座っている。
中に入るとすぐに毛布を被せてくれた。
すごく暖かくて、とても安心する事が出来た…。
中にいた男の子は私をジーッと見ていて、私が笑うと嬉しそうな顔をしてそこから目的地までずっとお喋りをして過ごした。
目的地はなんと私が一度も入った事のない大きなお城…。