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幼馴染と発情期
第15章 王様と私
お城に着いてからしばらく男の子と遊んでいると、おじさんがやって来た。
おじさんに名前と一人で彷徨っていた訳を聞かれると…
私は怒られて寒い中追い出された事を思い出してまた涙が流れてしまう。
そして、泣きながらも訳を話した。
「………それで…ヒック…私…まだ子供だから働けないし……ふぇッ…行く所もなくて……」
「そうか…エマちゃん…とりあえず今日は遅いからこのまま城に泊まると良い。明日、城から保護者に一報を…」
おじさんが話していると男の子が割って入ってきた。
「オレの遊び相手でやとってやる!すみこみで働け!」
「アラン…たまに遊びに来てもらおうな?」
「やだ!その家戻ったらエマがまた雪の中裸足で外歩くんだろ?オレと遊んでた方が良いもん!」
「……む」
おじさんは何か考えるようにして黙ってしまった。
この時はまだわからなかったけどおじさんはこの国の王様だった。
そして、アランという名前の男の子は王子様だった。
この日はアラン王子が自分が寝てる間に私が帰らないようにとアラン王子の強い要望でアラン王子のお部屋で一緒に寝る事になった。
大きなベッドに二人で潜る。
「…ねぇ…オレの友達になってくれる?」
「うん…」
「じゃあオレ達は友達だからな!これからたくさん遊ぼう!」
こうして私にお友達が出来た。この夜はアラン王子と手を繋いで眠った。
次の日、いくらアラン王子が言ってくれたとはいえ、親戚のお家に戻される事になると思っていたけれど連れて行かれた場所は全く違った。
お城の使われていない最上階の小さなお部屋だった。
おじさんが親戚に私がお城で住み込みで働く許可を得てくれて、私のお給料を親戚の家に毎月入れる事を条件にこの日から私はお城の使用人となった。