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幼馴染と発情期
第15章 王様と私



扉を開けて驚いた。なんとお部屋の中はすっからかんになっていた。


「えぇ?何でぇ?」


ベッドもなくなっていたお部屋の中央に一枚のメモだけが残されている。


“この部屋の物はすべて俺様が預かった”


この字は…と、いうよりこんな事するのはアラン様しかいない。


私は急いでアラン様のお部屋へ向かった。


「アラン様……何て事するんですかぁ…どうか私の私物を返してください…」

「やっと来たか!今日からここがエマの部屋な?」

「へ?」

「当然だろ?エマは俺のメイドだ。俺の部屋に住んでもらう!」


アラン様は扉の前に立つ私のすぐ前まで来て扉の鍵を閉めた。


近いよぉ…


「あ、あの…アラン様のお部屋だと私の寝る場所がありません…」

「何言ってんだ?一緒に寝んだよ」

「一緒に?…アラン様ぁ…本当にいけません!……そんな事したら叱られます…」

「気にすんな。っつーかエマをどうしてもいいって許可もらったしな」


何で私の知らない所で…


困ったなぁ…。


でもアラン様の言う事ばかり聞いてたら他のメイドのみんなの言う通り“性欲のお世話係”って事になっちゃうのかなぁ…。

そしたら飽きたらポイッてされちゃうよぉ…せっかく念願叶ってアラン様の御傍で働ける事になったのに。


「っつー事で…風呂入って寝るぞ?」


アラン様はそう言ってお風呂へ行ってしまった。
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