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幼馴染と発情期
第20章 お姫様のkiss
15年前。
「ティナ!僕、大きくなったら王様になるんだよー!」
「わぁ!ザック王様になるのぉ?すごーい!」
「王様になったらティナは僕と結婚しよう」
「うん!ザックのお嫁さんになるー」
子供の頃、同じ歳の隣りの国のザック王子と仲良しだった。
私は小さい頃から勇ましくて優しいザック王子の事が大好きで、小さいながらも本気で大きくなったらザック王子のお嫁さんになる事を夢見ていた。
しかし、私達の無邪気な会話はすぐに打ち砕かれる。
ザック王子と仲よくそんな話をしていると、私の国の王であるお父様が口を挟んだ。
「クリスティーナ。ザック。お前達はまだ小さいが、将来は国を背負う立場の人間だ。すまないが、二人は結婚する事は出来ないのだよ」
「え?お父様どうして?」
「クリスティーナはうちの国の王となる者…エドワード王子と結婚する事が決まっているのだ」
「国王様!僕が、ティナの国の国王になる!それならティナと結婚できるでしょ!?」
「ザック…ザックは王位継承権1位の身だ。それはならん事なんだ」
エドワード王子はザック王子の弟。
エドワードが生まれた時から既にエドワード王子と私の結婚は親によって決められていた。
小さいながらにその事実を突きつけられてしまった私達はお互いの想いを胸に秘めて、次第に会わなくなっていった。