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幼馴染と発情期
第23章 イケナイ関係
夏休み。
先輩達の引退試合が終わって、例の海に行く当日。
篤真が来ないという事を山崎先輩に相談した甲斐があって山崎先輩は強引に篤真を連れて来てくれた。
無理矢理連れて来られたせいか篤真は少し不機嫌だった。
移動中の電車で一人でムスッとして座っている篤真の隣りに腰かける。
「篤真、せっかく海行くんだからそんな不機嫌にならないでよ…先輩達と一緒に何かする事これから先あんまりないんだしさ」
「……それなら俺の所じゃなくて先輩の所行けよ」
「何でそんな事言うの?今日の篤真変だよ!」
いつも優しいのに…こんな不機嫌な篤真は初めて見た。
こんな突き放すような事言わなくてもいいのに…。
「それなら彩絵ちゃんには俺のところ来てもらおっかなぁ」
山崎先輩は私を引っ張って立たせて、腰を抱き寄せた。
「せ、先輩っ…」
「篤真、彩絵ちゃんは俺にずっと着いててもらうけど絶対俺たちの邪魔すんなよ?」
「……」
篤真は黙って窓の外を見ていた。
「ちょっと、篤真…」
「彩絵ちゃん、行こう?」
山崎先輩に引かれて、他の車両に移動した。