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幼馴染と発情期
第24章 出戻り
10年以上も片想いをしていた女の子がいた。
彼女とは幼稚園から高校までずっと同じ学校に通って、それなりに仲も良かった。
彼女は小さい頃からめちゃくちゃ可愛くて、優しくて…常にクラスのマドンナ的な存在だった。
俺は幼馴染みという立場を利用して、彼女の相談相手になったりあわよくば二人で下校したりと告白する勇気もないくせに常に彼女と関わることばかりを考えていた。
今思えば高校を卒業する時くらい想いを伝えれば良かったと後悔している。
俺は都心の大学に通う事になり、一人暮らしを始めて彼女とは疎遠になった。
家の酒屋を継ぎたくなくて無理矢理一人暮らしを始めた形になってしまったので大学時代は正月でさえ実家には帰る事はなかった。
大学でそれなりに女の子と付き合ったりもしたけど、やはり10年以上も片想いをしていたせいか心の何処かに彼女がいて…誰とも長続きはしない。
彼女とはもう会わないだろうし、この気持ちは時間が解決してくれるんじゃないかと…思っていた。