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幼馴染と発情期
第24章 出戻り
道中、俺は梨乃の手を握って歩いていた。
「健ちゃん?今日あんまり喋らないね?」
「そ、そうか?…まぁ……結構緊張してるかもしれない」
「?」
家に帰るのに緊張するのは、連れ戻された時以来だ。
梨乃と家に着くと、俺は真っ先に親父と母さんのいるリビングに向かった。
「あら、健介、梨乃ちゃんおはよう」
「おじさん、おばさんおはようございます!」
「おう、おはよう」
親父も母さんも俺が昨晩帰って来なくて、今日梨乃と一緒に来た事に関して全く何も言って来なかった。
俺は親父の前に行って膝をついて頭を下げた。
「健ちゃん?どうしたの?」
「親父!俺、梨乃と付き合う事にした…今まで散々好き勝手やってきたくせに今更こんな事言うのはどうかしてるのはわかってる…今すぐじゃなくていいから……梨乃との将来の為に俺に店継がせてください!」
「何言ってんだ?」
…やっぱりそうだよな……。
「継がせるに決まってるだろ!何の為に連れ戻したと思ってんだ?」
「え…は!?」
「そうよ!今更何言ってるのよ?お母さん達ずっとそのつもりだったわよ?」
両親の言葉に拍子抜けしてしまった。