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君の弱点と私の本性
第3章 もらってもいい

授業中だと言うのに、私は京との事ばかり考えて黒板を板書することしか出来なかった。
いつもなら先生の言葉も漏らさずにしているのに…
「はあ…」
この授業が終われば放課後で、明日中学生が下見に来るための会場設営して、それから先生に頼まれた冊子作りをパパッとこなせば……うん。
それに明日は日曜日だし、お泊りとかしちゃうのかな…
下着とか、今日着けてるので良い…よね…
今つけてるのは初めて京が家に来た日と同じ水色のレースをあしらった実はフロントホック…パンツは実はサイドは紐で結ぶタイプだし…
やだ、私ったらヤル気満々じゃん!!
カアッと熱くなる頬を抑えながら、疼いてしまう下半身を悟られないように黒板を見つめた。
その時、ポケットからヴーッと1度だけ震えたiPhoneに気づいてそろりと確認した
『椿、挙動不審だよ?
…エッチな子だね、椿は』
キュンと、その文末だけでもう1度反応する身体。
『そんなことない』だけ素早く打って送信したら丁度よくチャイムが鳴った。
「さようなら」
「さよーなら!/さよなら/さようなら」
「やーっと土曜日も終わったね!」
「本当〜!うちの学校だけだよね、土曜日にも授業すんの」
「まあ、夏季休暇とか長いからいいじゃぁん」
この喧騒の中で赤い顔を隠すように俯いて私は体育館へ向かった。
後ろのドアから出ようとすると不意に京が耳元で昼休みと同じトーンで囁いた
「椿、いってらっしゃい」
少しかすれた声はそれだけで私をいやらしい気持ちにさせる効果があるみたいで、逃げるように私はコクコク頷いて教室を飛び出した。
京が家に来ることを1番期待してるのは私だ…

