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君の弱点と私の本性
第1章 付き合って


高校生になってから、もう少しで1年が経ちそうな今日。

下駄箱を抜けた先の廊下には先週に終わった学期末考査の順位が張り出されるので私は今回も1位だろう、と思いを馳せて少し歩くスピードを早める。





う、うそ…




先生が張り出した紙の1番右、1位の所に目線を合わすとそこには…



【 1-A 獅童 京 498/500点】



私の名前は無かった。


代わりにその隣、2位の所には見知った名前


【 1-A 伊月 椿 493/500点】 があった。



「ねえ、今回椿さん首席じゃないよ」

「えっうそ!本当だ…」

「てかてか、獅童って誰だっけ?」



ザワザワと近くにいる人たちのノイズが遠くから聴こえる気がする。


獅童……………席替えをしても常に廊下側1番後ろになっているあの、地味な、眼鏡の冴えない男だ…



でも、獅童って頭悪いんじゃなかった?常にヘラヘラ笑って授業もたまに受けてないし…





あれ、もしかして、私ったらそんな奴に負けてるの??



「嘘でしょ」


ポツリと呟いた声は喧騒にかき消されて私は沈んだまま4階にある自分の教室の階へとフラフラ向かった。








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