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君の弱点と私の本性
第2章 俺の女でしょ

昨日と珍しくクラスの子達に声をかけられたけど…
まさか今日も声をかけられるとは。
「椿さんー!獅童くんと付き合ってるのぉ??」
「昨日テストの結果で負けてたのに急展開じゃない!」
「まさか、前から付き合ってたとか!?」
「あー!そうかも!今までは椿さんが1位だったから秘密にしてた、とかとかぁ?」
「やだぁ!なにそれ獅童くんチョー健気じゃん!」
勝手に話を膨らます女の子も大概に迷惑だけど、それよりも…
「伊月さん、ガチであいつと付き合ってんの?」
「ね〜、俺わりと伊月さん狙ってたんだけど」
「獅童みたいなのが伊月さんのタイプかよ〜」
普段は話しかけもしない男の子が物珍しい顔で声をかけるのがすっっっっごく、めいわ…ウザい!迷惑どころじゃねーよ!うっざいっつーの!
だけど、こんな本性は知られるわけにいかないので、とりあえず笑って誤魔化すしか私は出来なくて、そんな事ばかり繰り返してせいで
放課後まで授業があと1時間分しか残ってなかった。
「…疲れる」
6時間目のチャイムと同時に呟けばヴーッとポケットのiPhoneが震えた。
ロック画面にメッセージの通知が一つ。
『伊月さん、俺のこと 獅童 って呼ばないでね?
俺は椿って呼ぶね、あと今日一緒に帰ろう?」
言わせてもらうけど、私は男の子付き合ったことは1度もない、告白は、ないわけじゃないけど…そもそも好きな人が出来ない。
つまり、こんな内容が来ても
『わかった
わかった』 としか返事出来ません!
雑誌とかも大して読まないからこれ以上の返事があまり思いつかないよ…
そうやって、考え込んでいたら6時間目なんてすぐに終わってて放課後になっていたのは言うまでもない。

