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君の弱点と私の本性
第2章 俺の女でしょ
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やばい、放課後が来てしまった。
獅童に返事もしてない、ていうか獅童じゃなくて京か、いやそうじゃなくて
「椿、ちょっと来てよ」
とん と机の上に朝は繋いでいた京の手が置かれて私は頷いて後を着いて行った。
背後からのヒュー!なんて声も気にならなくてただ目の前の猫背を見つめていた。
「ここらへんでいっか。
椿、なんで俺が呼び出したかわかる?」
「…多分」
返事をしていないこと?と聞けば、うん。と頷いた。
「ごめんなさい、あの、なんて返事すればいいか分からなくて」
素直にそう言えば、クスリと笑った気がした。
「椿って、処女でしょ?」
獅童 京 は突拍子もない事を言い出すのが得意なのか、はたまた計算してそう言うことを言うのか。
私が無意識に顔を赤くしてしまえば勝ち誇ったように
「だよね、良かった!
まあ、とりあえず伊月 椿さんが痴漢されても黙り込むM気質なのに実は口のわる〜い二重人格だって事は黙っててあげるから、さ?
一緒に帰ろうよ」
開いた口が塞がらないと言うのはこういうことか、と
口の悪い二重人格と、少しだけ、あくまで少しだけM気質だという事を言い当てられて私は「わかった、一緒に帰る」としか言えなかった。
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