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白い飛沫(しぶき)
第12章 性の不一致
僕の唇を吸いながらスカートの裾に手を入れ、
器用にショーツを脱ぎ始めた。

「あ、あの…洋服を脱がないと
皺になっちゃいますよ」

かろうじて僕は声を発した。

とにかくインターバルを取るんだ。

少し体の距離を取りさえすれば
文江さんも冷静になれるだろう。


「いいの服なんて、
引き裂かれてズタズタになってもいいんだから」

文江さんは体を離そうとしない。
それどころか股間に伸びた手が
トランクスの前開きを弄り、
中へ侵入しようと試み始めた。

「いやだ…ダメ…」

いつもは女の子が発する言葉を、
今日は逆に僕が発した。

「大丈夫だから…
おばさんに任せればいいんだから。
決して悪いようにはしないから…」

まるで男女が逆転したかのような構図だった。
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