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白い飛沫(しぶき)
第6章  里中美智子
互いに何度もエクスタシーを向かえた後、満足しきった顔で順也は帰っていった。

股間の痺れるような余韻にひたりながら、美智子は考えていた。


最初はこんなつもりじゃなかった。

いつも、弟がほしいと思っていた。
そこへ、かわいい順也が入部してきた。
順也は弟として理想のタイプだった。

夏合宿で肝試しのペアになったとき、これは、神様がくれた最高のプレゼントだと思った。

暗い夜道で、順也と二人っきりになったときに、少しエッチなお姉さんを演じてみたくなった。と、同時に姉として、無垢な弟に恋の手ほどきをしてあげたい衝動にかられて、つい、あんなことをしてしまった。

無垢な弟のような順也は、私の虜になった。

でもそこには姉弟愛もなければ、純粋な男女間の恋愛感情もない・・・

ただ、互いに性欲の処理としてのパートナー・・・

順也はかわいい。でも、男として見る事はできない。

順也は私をどう見ているんだろう?

SEXの手ほどきをしてくれる先生?
きれいでセクシーなお姉さん?
Hでフェラチオ好きな先輩?

どう思われてもいい、ただ、感情が高ぶって抱きたいと言ってきたらどうしょう・・・

今のところはまだ大丈夫、順也は私のことを決して美智子って名前で呼ばない。

いつも『里中さん』だ。
そう呼ばれているうちは、恋愛感情は芽生えていないと考えていいだろう。
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