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白い飛沫(しぶき)
第9章  理恵その二
「順也くん・・・あなたが好き・・・・」

順也くん、ポカンとしている。

とたんに真っ赤になりながら、「僕も理恵ちゃんが好きだ。」って応えてくれた。

うれしい、うれしい、うれしい・・・・

ほんとなら、これが恋愛のスタートなのだが、理恵は数日後には日本を発ってしまう。

「ありがとう・・・ほんとにありがとう・・」
涙が知らず知らずのうちに頬を伝う。

順也くんは、両手を私の頬に添え、親指でやさしく涙を拭ってくれた。
そして、どちらからともなく唇を重ねた。

このまま時間が止まってほしい・・・
その思いも虚しく電話のベルが鳴り響いた。

「はい、あっ、お母さん?・・・うん、大丈夫。・・・うん。・・・・・はい。」
通話を終え受話器をもどす。

「お母さんから?」

「うん。予定を早めてもうすぐ帰ってくるって・・・」

「そうなんだ・・・じゃあ、遅くなるからそろそろ帰るね。」

『まだ行かないで・・・もう少しここにいて・・・』心で思っているのに言葉が出ない。

順也がドアを開けて、「またね」と言って帰っていった。

バタンとドアが閉まる音が合図に涙が堰を切ったように流れだした。
「ううう・・・あああ・・・」涙が止まらない。順也に思いが届いたというのに・・・
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