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えっちなハプニング♡短編集
第7章 王子様と地味子ちゃん
「…にしても、地味子ちゃんってこんな小説読むんだ〜なんか意外だなぁ」

がっくり肩を落とす私の前で、ルイ様は拾い上げた本をパラパラとめくる。

「あの、ありがとうござ…」
「うわぁ、最後のベッドシーン適当だねぇ…ここが一番大事なのに」
「…………!」

私の声はルイ様に届かないまま消えてしまう。しかし、ルイ様の言葉でそんなことはどうでも良くなってしまった。

「…あのっ!ベッドのシーン!の意味、わかるんですか!?」

「………は?意味?」

つい勢いで出た言葉が廊下に響き渡ると同時に、ルイ様は綺麗な顔を怪訝そうにしかめる。

「え、あ、その………」

私は聞かなきゃよかったと思いながら

黙って言葉の続きを待つルイ様の視線に従って、声を絞り出した。

「……もう何冊も恋愛小説を読んでいるのですが…

お決まりのように最後はベッドに行くんです。

でも、そこから先が描かれていることはなくて…

不思議だったんです。

あんなに盛り上がっていたのに、そんな直ぐに就寝出来るものなんですか?恋愛って……」
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