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monochrome film.
第2章 1.
嫌々、野菜ジュースを飲んでいる彼を見ながら準備を終えて着替えを用意する。
「んー飲んだ。
これでいい?」
「ちゃんと全部飲んだ?」
「飲んだってば」
空になった紙パックを目の前にちらつかせて嫌な顔をした彼に苦笑して着替えを渡した。
そのうちにゴミ箱を確認したりするが本当になにもない。
「昨日の夜なんか食った?」
「…んーん」
少しばつが悪そうなのは俺への気遣いだろうか。
心配されることに慣れていないから。
「渉…ごめん」
「いいよ、わかってる」
彼のこんな顔を見れるのも俺の特権。
それだけで嬉しいんだ。
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