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向日葵を君に…
第5章 高校2年生
高野に見付からないように自転車置き場の方に抜ける。
「……弘貴…駄目だって…こんな所で誰か来たら」
「こんな時間に誰もこねぇよ」
「…あ、もう…んっ」
思い切り通りましたけど!
弘貴と天井のキス現場をまた見てしまった。
二人は付き合ってないはずなんだけど…
弘貴の鬼畜め!
好きならちゃんと天井と付き合えよ!
断然天井の味方の俺は、弘貴に怒りを覚えた。
天井が弘貴のキスを拒めるわけないんだ。
「穂高?そんな所でなにしてんの?」
高野から隠れたはずが、高野にあっさり見つかった。
「いや…その…」
「さっきの見たでしょ?」
「あ…うん…ごめん」
「別にいいよ。隠れる必要あんの?」
「なんとなく…聞いたらいけなかったと思って」
「はぁ…別にいいけど。さっきのですっごい気分悪くなった。いつもの買ってきて」
"いつもの"
ミルクティーの事だ。
ミルクティーの事を考えたら、俺も飲みたくなってきたな…
「わかった!」
「あー!もう!わかったじゃない!『何で俺が』…みたいにならないわけ?」
「え?何で?俺もミルクティー飲むし、普通じゃないの?」
「もういいよ…私も行くから」
高野はそう言って一緒にミルクティーを買いに行った。