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第19章 俺と杏奈の1か月　蒼汰SIDE

｢…まあ、生物学的に違うからな｣


｢…。…それもあるけど、何つーの。
最近さ、接し方が分かんねぇの｣


距離置いてる途中だけど。


｢セフレとしてあいつと接してる時さ、
俺マジで遠慮なかったの。杏奈の気持ち
全く考えてなくて、性欲処理の為だけに
傍に置いてたから1㎜も思いやりなかった。
…んだけど、好きだって自覚したらさ？
今まで遠慮なかった時の接し方一切忘れて
ひたすら優しくするようなって…｣


｢…どう思うよ？大樹。これが普通なのか？
俺、間違ってんの？距離置いてるのも…。
杏奈に連絡してくんな、って言っちまって、
さっさと美咲に思い伝えて晴れて杏奈と…って
思ってたのに俺…まだ美咲に告白出来てねぇし。
…最悪だよな？でも分かんねぇの。
だって恋愛経験全然ねぇもん、俺。
美咲しか好きになった事なかったもん｣


｢一昨日翔と麻友ちゃんに相談したらさ、
…杏奈、マジで大学で超モテてるらしくて。
そんな杏奈を放置プレイするなんて最悪だーって
言われちまって。～あーもう！わっかんね！
なあ、どうすりゃいいの、俺…｣


｢知るか。さっさと会いに行け｣


｢だよなぁ。知ったこっちゃ、…え？｣