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夜の密会
第3章 第三夜
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ボーッとしていたら、足音が近づいてきた。
その足音は私のすぐ近くで止まった。
「佐伯さん?」
私の名前を呼ぶよく知る声。
「穂村部長?」
振り向いた先にいたのは会社の上司である、穂村良二部長。
休日だというのに、なぜここに?
「驚いたな。休みなのにどうしてここに?」
「部長こそ、休日にスーツ着てどうしたんですか?」
疑問を疑問で返すのは何だか変な気分になるけれど、なんと言って返したらいいかわからなかったからちょうどいい。
「ちょっと仕事をね。佐伯さんは…」
そこまで言って、私の顔を凝視する穂村部長。
なぜそんなに凝視するのかと思って、思い出す。
そう言えばさっきまで大泣きしていたから、目の周りとかパンダになっているかもしれない。
上司にこんな顔を見せるなんて…!
「あ、すいません!こんな顔見せてしまって…!」
慌ててティッシュを取り出し目の下を拭うと、案の定黒いものがついてきた。
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