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夜の密会
第3章 第三夜




エレベーターで上がり、部屋のドアを開ける部長は急いでいるようにさえ思えた。


鍵を開けて玄関に入り込むと、後ろ手に鍵を閉めて荷物を置いた。

部長に手を取られ、脱いだパンプスは無造作に散らばるように脱いだ様になった。

連れていかれた先は寝室。


「部長…」


「はぁー、こんなに焦って中学生の男子みたいだな」


ふっと笑って見せる部長はいつもの部長だった。


「泣いていた理由は?」


急にそこを突かれ答えに困った。
今聞かれるとは思わなかった。


「振られたんです。結婚も視野に入れてお付き合いしていたし、愛していたんです。だから、仕事が忙しくて久々に会ってオシャレまでしたのに、会って早々振られて。気づいたらあのカフェにいたんです」


「そう。そういうことだったんだな。それで抱いて欲しいなんてこと言った。」

「すいません。部長に失礼なことを言いました。1人になりたくなくて、お願いしたんです。ダメですか?わたしではやっぱり魅力を感じませんか?」


車の中でずっと考えていたこと。


どう見えているんだろう…


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