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花に酔う
第2章  月下美人


あなたはなぜいつも僕を訪ねるのだろう。
あなたはなぜいつも僕にその唇で愛を告げるのだろう。

……僕は所詮あなたにとっての唯一ではないのに。



『さよなら』と。
あなたが帰り際にいつも言うその言葉の意味。
考えたことなどなかった。
考えるのが怖かった。

『また来るから――――』
それは僕の嫌いな言葉。
それに期待を持ってしまう自分が嫌というほど分かるから。


けれど僕はただ、頷く。
その言葉にそっと微笑んで。
あなたが好きだと言ってくれる笑い方で。

そしてあなたは僕に背を向ける。
僕は笑ってそれを見送る。
ただ、黙って。


お願い。
もう一度ここに戻って来て。
今すぐに。


そう思いながら。
あなたが消えたその方向を、ただ、見つめて。



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