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可愛いヒモ~番外編
第5章 風邪っぴきにはご用心!
そんな俺の気持ちを知ってか知らずか。ゆーりは楽しげに、こんなことを言う。
「ご飯食べてお風呂入ったら、今度は私の番ね。麻人のこといっぱい責める」
「……まーだする気なの?」
「もうセックスはしないけど、責めるのはする!」
挿入しないけど、イカせてはくれるってことかな?
「期待してる」
俺は笑った。
責めるのも責められるのも、どっちも嫌いじゃない。ゆーりに触れてる時間が幸せだった。もちろんエッチしてる時だけじゃなく、こうやって一緒に何かしたり、そばで話してる時も。
俺はゆーりの唇に、そっと口づけた。一瞬だけのフレンチなの。
唐突だったからか、ゆーりはびっくりしたような顔をしている。
「……麻人、最近ほんと変わったよね?」
「そう?」
「スキンシップいっぱい取ってくれるようになった」
「……そりゃそうでしょ。だって付き合ってんだもん。……彼女とは、いっぱいイチャイチャしたくなるもんでしょ?」
それを言うならゆーりだって。昔はあんなにサバサバしてて、ただの性欲魔神みたいだったのに。今じゃなんか可愛いし。てかしおらしいし。
「ほら、いいから早く手を動かす! ソースは作ってあるの?」
「市販のデミグラス……」
「甘いっ! そこ手作りでしょっ。ほら、冷蔵庫から、ケチャップとソースと……」
「は、はい!」
ゆーりが慌てて冷蔵庫を開ける。
ーー初めて二人で作ったハンバーグは少し肉が固かったけど、思い出の味になった。
おわり