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英里を調教 <大学生編>
第11章 友恵と二人、閉じ込められたエレベーターの中 ~英里の目線~
「私ね、寝る時も部屋真っ暗にしないんだ…暗いの怖くって」
「私も小さい時はそうだったな」
「今は平気?」
「うん」
「じゃあ、エレベーターが動くようになるまで、頼ってもいい?」

 ホントに怖そうな声の友恵にクスリと笑って、いいよ、って言ってあげた。

 非常等の赤い光だけが照らすエレベーターの中。
 ホントは私も少し怖かったけど、私まで怖がってたらどうにもならないし、怖そうにしてる友恵の声を聞いたら、何だか少し落ち着いた。
 
 ぎゅっと私にしがみついてくる友恵。
 柔らかい体の奥で、怖がってる心臓がとくん、とくん、って動いてる。
 友恵の体、あったかいなぁ。

 というか、暑い。

 電気が止まって空調も止まってしまったエレベーターの中は、蒸し暑くなってきた。
 十月とはいえ、まだ気温は高く、換気扇も止まってしまったエレベーターの中は、だんだん暑くなってきた。

 私は、半袖のシャツの上に長袖のブラウス。下は、くるぶしまでのデニムパンツ。
 友恵は、ロングスカートにピンクのパーカー。

「暑いね」
「…うん。くっついてたら余計暑いよね。離れよっか」
「離れて怖くない?」
「…怖い?」

 そんな友恵に思わず声を出して笑ってしまった私は、すっかりリラックス出来た。

「友恵、パーカーの下って何か着てるんだっけ?」
「うん、一応。キャミソールだけど」
「じゃあパーカー脱いじゃえば? 私も長袖脱ぐよ。暗いし、女の子二人だけだし」
「…うん」

 もぞもぞと、友恵はパーカーを脱ぐ。
 その下から見えるキャミソールは、光沢があって、非常灯の赤い光を反射した。
 
 またぎゅっとしがみついてくる友恵の背中を抱きしめるようにして、私達は並んで座った。
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