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夢…を…見させてくれますか…
第9章 別れの予感
今市からのメールは、相変わらず毎日ある
でも……愛の言葉はなくなっていた
好き、愛してる………が……消えた
それって……
「姉ちゃん…何か欲しいものある?」
「ない」
「何も食ってねえだろ?」
「………」
「姉ちゃん……」
「真…由真…最近どうなんだ…変わったことないか…」
「綺麗になった……」
「え?」
「恋…してんだよ…姉ちゃん」
「由真が?いったい誰と」
「それはわかんないけど…近いうち紹介するって…言ってたんだけど…もうかなりたつ…」
「そうか」
「ダメになったのかもな…」
「………」
「お疲れ~っ!!」
「お疲れ~」
「撮影は終わりです!!このあとインタビューあるのでボーカルの2人は移動お願いします」
「隆ちゃん!!大丈夫?顔色悪い」
「大丈夫だ…健ちゃん……お疲れ様」
「由真ちゃんと喧嘩でもした?」
登坂が笑みを浮かべ聞いてくる
「喧嘩か…してみたいな…」
「今市…」
「頭ん中…さ…どうにかなりそうなくらいに…おかしくなってる俺」
「へぇ……本気か…」
「まぁな…」
「ま……その背中の傷………由真ちゃん がつけたんだろ?」
「…初めて…だって…」
「は!?…バージン!?」
「………あぁ」
「うわっ………ないわ……抱く前?抱いた後…いつわかった?」
「由真が…最初に俺に言った……初めてだからって」
「んで?」
「惚れた……」
「ならいいじゃん」
「いろいろあんだよ…俺…すげー年上で……由真…まだ19で……これからだろ由真の人生は…やりたいことも…いろいろ出てくる……はずだし…」
「真面目だな今市は、見かけによらず(笑)」
「うるせ」
「別れた方がいい……」
「え!?」
「って言って欲しいわけ?」
「はぁ…脅かすなよ…」
「だったら悩むことないだろ…マジでいいじゃん」
「マジ?」
「そ…マジ」
笑いながら控え室を出る登坂